2009年11月15日
つくば文化会館アルス(ARS)
アルス(ARS)とは、ラテン語で「芸術・学術・美術」を意味する言葉だそう。美術館、図書館、ホールの複合施設であるこの建物にぴったりの名前ですね。現在では、カピオやエポカルなど、愛称を持つ建物がありますが、竣工が1990年であることから、つくばの公共的な施設で愛称がつけれらた初めての建物かもしれません。愛称があるとそれだけ身近な存在になりますね。
設計は、石本建築事務所。つくばでは、谷田部保健センターなどを手がけています。
この建物の特徴は、正面中央のエントランスを中心に、西側から見て左に茨城県所管の美術館、右につくば市所管の図書館の2つの異なる施設をうまくまとめていること。デザイン的には外部の列柱や正面のコンクリートのアーチなどに目が行きますが、昔からあった松林を半円形の中庭として残し、図書館の室内からは前面ガラス張りの開放感が気持ちいです。一方、4枚目の写真にあるように、コンクリートの柱を一旦打ち放しで打ち込んだものを表面をあえてたたいて粗面とし表情をつけるなど、小技も効いています。触ってみると面白いですよ。
余談 200mの太陽系とビックバン
アルスの正面玄関前の道路の左右に、正方形を45度回転させた石のモニュメントが多数あることに気づきました。アルスからエキスポセンターまでの約200mの間に、向かって左側には太陽系の半径が、右側にはビックバンから現在までの時間がモニュメントとなっています。ちなみに太陽系は1mが約3500万kmで、基点の太陽から火星までは近い位置にありますが、火星以降は距離が離れていき、エキスポセンターまで行ってやっと冥王星のモニュメントにたどり着きます。距離が感覚としてつかめるのがとても面白いです。一方、ビックバンは・・・。ヒント、3枚目の写真は、エキスポセンター近く。ある動物が写っています。約50億年が200mで体験できますよ。
Posted by chika at 10:00│Comments(0)│建築
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